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民泊コラム
東京都、「民泊コールセンター」を開設 ― 電話・AIチャットで24時間相談受付へ
東京都は2026年7月1日、都内の民泊(住宅宿泊事業)に関する相談を一元的に受け付ける「東京都民泊コールセンター」を開設しました。これまで区市町村ごとにバラバラだった相談窓口を都レベルで補完する形となり、増加を続ける民泊トラブルへの対応強化策として注目を集めています。
コールセンター開設の背景
近年、インバウンド需要の急回復とともに都内の民泊施設数は増加を続けています。それに伴い、周辺住民からは「騒音がひどい」「ゴミ出しのルールが守られていない」といった苦情や、「そもそも施設の開業自体に不安がある」という声が増えつつありました。
こうした状況を受けて、東京都は都内全域を対象としたワンストップの相談窓口を新設し、区市町村による民泊規制強化の取り組みを側面から支援する形を取っています。
コールセンターで受け付ける相談内容
東京都民泊コールセンターでは、主に以下のような相談・通報を受け付けています。
宿泊者による騒音等の迷惑行為に関する相談
民泊施設の衛生面・安全面に関する苦情
施設の開設に伴う、周辺住民からの相談
無許可で運営されていると疑われる施設についての通報
なお、事業者側からの「許可申請」や「届出手続き」に関する相談は対象外となっており、これらの手続きについては、施設の所在地が特別区・八王子市・町田市であれば各自治体の担当窓口へ、それ以外の地域であれば東京都の所管部署へ問い合わせる必要があります。
受付方法・受付時間
コールセンターでは、電話とAIチャットボットの2つの手段で相談を受け付けています。
電話窓口:年末年始を除く毎日 11:00〜19:00
AIチャットボット:24時間365日対応
特にAIチャットボットが24時間対応である点は大きなポイントです。民泊トラブルは深夜〜早朝の時間帯に発生することが多く、これまでは「深夜にトラブルが起きても、どこに連絡すればいいか分からない」という近隣住民の不安が課題とされてきました。今回のコールセンター開設により、時間を問わず相談できる窓口ができたことは、住民側の心理的な負担軽減につながると期待されています。
23区の規制強化の流れと連動
今回のコールセンター開設は、単独の施策ではなく、東京23区で相次いでいる民泊関連の規制強化の流れと軌を一にしています。
たとえば新宿区では、住宅宿泊事業法に基づく業務停止命令や、都内で初めてとなる廃止命令が相次いで発令されました。廃止命令を受けた事業者は、法律上の欠格事由により、命令から3年間は全国どこであっても住宅宿泊事業の届出ができなくなります。
また、大田区をはじめとする複数の区では、管理者の常駐義務化や「一体的な管理」の義務化といった条例改正が進められており、民泊・簡易宿所の管理体制に対する要求水準は全体的に厳格化の方向に進んでいます。
今回の都のコールセンター新設は、こうした各区の規制強化を、通報・相談の受け皿という形で都レベルから支える施策と位置づけることができます。
民泊事業者への影響
事業者にとって直接的な手続き窓口ではないとはいえ、今回の施策は間接的に大きな影響を及ぼす可能性があります。
住民からの通報・相談のハードルが下がることで、これまで表面化していなかった苦情が可視化されやすくなる
無許可営業に対する通報も受け付けているため、違法民泊への監視の目が強まる
各区の行政処分(業務停止・廃止命令等)とあわせ、管理体制の不備が「見つかりやすく」なる環境が整いつつある
こうした流れを踏まえると、民泊運営者にとっては、駆けつけ体制やクレーム対応の仕組みを今まで以上にきちんと整備しておくことが、これまで以上に重要になってきていると言えるでしょう。
※本記事の内容は各種報道および東京都公式発表をもとに作成しています。最新の正確な情報は、東京都の公式ホームページをご確認ください。